社長 宇宙人説…じゃない、社長、タフ説後半を始めます。

皆様は、司会を経験されたことはありますでしょうか。

私も少々のイベントの司会を経験したことがございますが、あれは何度やっても緊張するものです。

社長は以前、ある会合の役員をしておりました。
その会合に、とある会社の社長さん(以下A氏)が講演をされるということで、弊社社長がその講演会の司会をすることになりました。

社長はこういった司会をしたことがなかったそうで、司会が決まった日からずっと緊張しており、前日も司会の練習を何度もしておりました。

そして当日、滞りなくその講演会を終えたようで、社長は安堵の表情をしていました。
しかし、よくよく聞くとショッキングな話を聞きました。
どうやらそのA氏は、講演中こんな話をしたそうです。
『なんでも業界1位の会社を選ぶべきだ。例えば車ならトヨタ。自販機なら○○〇(某メーカーさん)。私は〇○○以外の自販機は設置しません。』と。

その話があまりにも信じられず、私は弊社社長に何度も状況を聞きました。

「〇〇〇(某メーカーさん)しか設置しない。つまりうちの自販機はつけないということですよね。その話をA氏がされた時、社長は舞台裏にいらしたのですか。」

社長『いや、ステージの横、A氏の隣に座ってたよ。』

「ああ。ではそのAさんは、弊社のことをご存じでなかったのですね。」

社長『いや。前々から話はしたことあるし、講演の前に司会者としてご挨拶した。ご挨拶の時も“ああ。高原さんね。”と言われたからご存じのはず。』

「その講演を聞かれている方々も役員である社長がどんな会社の社長か知っていますよね。そんな人たちの前で、社長は司会者として横にいる中で“高原の自販機はつけない”といったニュアンスの話をされたのですか?」

社長『ああ。そういうことになるね。』

「あの…。腹が立たなかったのですか?」

社長『え?全く。そういう考えもあるんだなー。と思ったくらい。』

宇宙人!

なんてタフなんでしょう。私ならはらわた煮えくりかえって、きっと講演会のあとに嫌味のひとつでも言ってやったかもしれません。

自身初めての司会の場で、自身の会社を否定されたのです。
私には、前日まで一生懸命練習していた社長の姿、メーカー問わず一生懸命自販機に商品を詰めるミネラルマン、業界1位を目指して一生懸命頑張られている各メーカーさん。いろんな人の姿が走馬灯のように駆け巡り、一気に私の頭は瞬間湯沸かし器と化しました。

なのに社長はどうでしょう。
そんな言葉もものともせず、『無事に講演の司会ができてよかった』という思いしかないのです。その会社さんに対しても、『昔いた社員がご迷惑をかけたことがあるから、お相手がそう考えられるのは当然のこと。』とのことです。

なるほど。

それにしても、今までどれだけの嫌味を言われてきたらここまで気にしなくていられるのでしょうか。

社長のような宇宙人になるには、はるか彼方の道のりだと感じました。

余談ですが、あまりにも腹が立ったので、そばにいたミネラルマンに先ほどのA氏の話を愚痴ってやりました。
するとミネラルマンは、『それは腹立ちますね!でも…その会社、うちの自販機1台設置してますよ。』

設置してるんかい!

ありがとうございます!!!

腹は立てると損ですね。